ダイエットとは「何だろうか」という疑問について深く考えてみよう。
ダイエットとは、現代の飽食の時代において、お太りあそばした進化の最終形態である我々が日常的に取り組むファイナル・ミッションであるが、一般的な意味合いは、食事や運動により現状よりも体重または脂肪を減少させる行為のことを指す。
そして、そのやり方は至ってシンプル。
摂取するカロリーよりも消費するカロリーを多くすればよい。
だがしかし、その単純でシンプルなバカでも理解できる簡単なファイナル・ミッションを達成できない我々がいる。
バカなのか我々はバカなのか?
では、なぜこのベリーイージーなファイナル・ミッションが達成できないのか?
痩せたいのに?気にしてるのに?なぜ食べちゃうのか?
ほわい?
それでは、少しファイナル・ミッションについて振り返ってみよう。
ファイナル・ミッション序盤はもちろん順調だ。
こんな進化の最終形態の我々でも最初からつまずくなどはありえない。
もし最初からつまずいているのなら、それはもう進化の向こう側の存在なのだから、崇めたてまつり菩薩様のような温かい眼差しで見守って尊敬して差し上げよう。
そして序盤を過ぎて、10日に差し掛かると暗雲が立ち込める。
気がついたら口に物が詰め込まれているわけだ。
なぜ、そのようなことが起きるかは世界全人口の上位2%のIQを誇るメンサ会員でも解明することは不可能だろう。
だが、ファイナル・ミッションに取り組む我々には分かる。
これは安堵感が為せる技なのだ。
10日間の順調な結果に「あっこれ繰り返してたら痩せるんだ」という安堵感。さらに順調な結果に、周囲の気も一緒に緩んでしまい、ファイナル・ミッションが次第に影を失ってゆくのだ。
その結果、徐々に生活が以前の状態に戻り始める、だけれど徐々に戻るから戻っている感覚を感じられない。
逆アハ体験が起きているわけだ。
そしてしばらくして気がつく。
「あれ?ダイエットしてなかったっけ?」
これをDの健忘症と呼ぶ。
このDの健忘症をどう乗り越えるのか。
安堵感や達成感を得ずに苦痛だけを感じ食事制限や運動を続けるのか?
ガソリンを入れずに走れる車はあるだろうか?
ご褒美を貰わずお手をする犬がいるだろうか?
答えなど考えるまでもない。
つまり、ダイエットは無理。そう無理。